観蝶日誌
2022.8.24 更新
アポイヒメチャ保全活動の一環としての、幼虫追跡調査に行ってきました。アポイ行の前後のいつもの寄り道観察も併せて紹介します。
21日は久しぶりの青空。もう秋の雰囲気濃厚です。厚真のキマダラモドキポイントに寄ってみました。
2時間半ほど滞在し、キマモドの産卵を待ちました。
オスはもう見当たらず、メスはいつものようにふわふわ飛んでは木の幹や林床のササの葉に止まったりしています。
しかし全く産卵する気配は見られません。
林内にはゴイシシジミがチラチラ飛んでいます。
昼飯を食べに車に戻ると、ヘリチャが飛んでいます。道端のイネ科植物の周りで産卵飛翔。何回も枯れ草をタッチしては産卵部位を探します。
やっと見つけたようで、きつくカールした枯葉に尾端を刺し込み産卵しているようです。
飛んで行ったので、枯葉を見てみますが外からは全く卵がみえません。枯葉のヨリをこじ開けると中から3つの卵が見えてきました。
さて、陽が少し傾き始め、もう少し別の斜面で粘るも、結局敗退。
今回のアポイ行に同行してくれるW御大を浦河に迎えに行き、いつものアポイ支援センターに。
採卵用に採ってきたメスは我々と一緒に富良野メロンを味わってもらいました。
22日もいい天気。ヒメチャはもう終齢になっています。
W御大がマークしていた個体を中心に見ていくと写真ように、巣からむき出し移動中の終齢幼虫を発見しました。近くの枝から潜り込んで糸を吐き始めます。
これは面白いと動画撮影。ハイマツ伐採試験区でのカウント調査終了後、帰りに寄ってみると、巣が完成していました。キンロバイの葉だけでは事足らず、下から伸びていたアポイハハコの暖かそうな葉も包んでいました。
斜面に這いつくばって幼虫安の状態を記録していく周りには、ベニヒカゲがフワフワ、キアゲハが追いかけっこ、時々ゴマシジミ。
ギンボシヒョウモンがアポイタチツボスミレの周りで産卵姿勢。体がギシギシしてきたころ調査終了。下山途中、いつものギョロメでフタスジの越冬巣の写真とホソバトウキというセリ科についたキアゲハ幼虫の写真を撮影。
いつものアポイの雄姿。今年のアポイはこれで終了かな?
23日は朝から小雨。天馬街道を抜けて十勝方面へ。忠類のチャマなど道東ポイントに寄ってみました。
狙いはカラタカの巣の様子ですが、雨で草が倒れていて探しづらいこともあり、見つかる巣はコキマダラ。
狙っていたオニノガリヤスからはカラタカの古い巣しか見つからず、やっと2頭見つけのはクサヨシからでした。
もう一つの巣はしっかり閉じられていなく、幼虫が出てきてしまいました。
他にもエゾヒメシロやアカマダラも見たかったのですが、雨が強くなってきたので退散しました。
以上です。