観蝶日誌
2023.2.12 更新
この時期の北海道、本当に久しぶり、雪の中の蝶たちを探しに(観光も多いですが)馴染みのフィールドを歩いてみました。
1/27:飛行機の機内放送では「現地は-16℃」とか。まず馴染みの美々川何年も通って撮影しているこの場所。四季を通じて美しい
すぐに安平に移動気温は低い(温度計が壊れていてわからない…)が天気が良いのでとても気持ちが良い。安平の林道を走る。この先までは除雪がされているようです。
小川はこのように表面が凍っています
12月に見つけておいたフタスジチョウの越冬巣、雪景色をバックに撮影
イエローテープ下にはオオチャバネセセリの越冬巣があったのですが、やはり雪に埋まっていました。春を楽しみに待ちましょう。
1/28:翌日厚真方面に行ってみました。この辺り雪は少なそう。林を超えていくと草原に出ます。
雪が少なく植物たちが埋もれていない。数年前からこのあたりでギンイチモンジセセリの幼虫をたくさん観察できているので、「これは見つかるかも」とススキの株を見始めます。このように食痕はあるのですが…。雪に埋もれた巣の追跡経験はありますが、冬にむき出しの巣を探したことは初めて。やはり難しいかな?
20分ほど探して典型的な食痕…左下を見ると「うん?」
ありました!これです。わかりますか?画面の真ん中、青空をバックに左から斜め右に伸びているのが越冬巣です。ススキの葉の縁が波をうって綴じあわされています。これは春まで追いたいですね。ギンイチは越冬後に同じ巣の中で二度脱皮を行い蛹化するとされていますが、これまでの追跡観察の中で、自分ではまだ一度しか経験がありません。楽しみです。
この日は支笏湖まで行き湖畔で車中泊(スマホ撮影の夕暮れ)
1/29:凍れる中、日の出が美しい。 太陽って偉大ですね。
日の出の撮影後、千歳方面に戻りウトナイ湖へ。この日も晴天。
湖面は雪で覆われ180°の視界は真っ白。エゾユキウサギやキタキツネの足跡がずっと続いています。夏にコムラサキが産卵姿勢を示していたヤナギを見るが発見できず、結局ホザキシモツケのフタスジチョウを探しました。他には何も見当たらず車に戻る途中で目に入ったのがこれ。
永盛さんも紹介していたエゾシロチョウ越冬巣。エゾノコリンゴか?大きな巣と、奥の高い枝に数枚の葉がついています。これも春先が楽しみになりました。
最後にウトナイの林を走る道路で見上げた写真をどうぞ。
北海道に来る前は全国的な大寒波で心配していたのですが、特に吹雪くでもなく後ろ二日間は晴天。
とても恵まれた三日間でした。とともに「一日一種の撮影のみ」ということで、秋の事前準備が必須!を痛感しました。
次回は3月上旬を考えています。