観蝶日誌
2023.4.13 更新
旭川で大学の授業の後、いつものようにA先生とS君と3人で嵐山近辺のカシワ林に春のゼフ卵探索に出かけました。
この山はなぜかカシワの純林に覆われています。雪はほとんど消えています。
雨が上がったのですがうすぼんやりしているのは黄砂のせいのようです。
手に届くような枝は少ないので、秘密兵器で高枝を少しカットします。落とした枝を眼鏡をはずしてなめるように見ていきます。
真ん中に孵化の穴が開いた古い卵が結構残っています。そういえば2年前ゼフの大発生がありました。観察記録にもアップしましたね。
やっと新しいのを見つけました。
ハヤシミドリですね。枝の分岐点中心についているのはハヤシの他にウラジロもありますが、ウラジロの方がころっとしています。
「フィールド図鑑」には卵のアップで区別点として「ウラジロの棘はふと短く先端はとがらず弱く分裂する」としました。
今回取れた卵をTG4で撮影したものをお見せしますががお判りでしょうか。
まずはハヤシです。
次がウラジロです。
当年枝の上にはキタアカシジミもついていますが、今年は少ないようです。
小一時間も探してくたびれてきました。これから飼育して本州の友人に少しプレゼントする分はとれたのでもういいかな。
お昼をとっていると少し明るくなってきたので、S君が昨日たくさん飛んでいたというヒメギフポイントに行ってみることにしました。
こんな車道の両脇にカタクリが咲いています。
時々陽が射しますが、うす寒く結局春の女神は姿を現しませんでした。
カタクリと一緒にエゾエンゴサクも咲いていたので、ヒメウスバの幼虫を探してみました。
そうするとあららもぐもぐタイムの3齢幼虫に出会いました。みんなで撮影会です。
私はいつものようにギョロメを使いました。
食痕はそこそこあるのですが斜面の群落でちょっと探しにくいのが難点。
2齢をもう1匹追加し、S君に「すぐに大きくなって繭を作るから面白いよ、飼育してみたら。」と渡しました。
S君んも掌に載せてかわいいですねとおっしゃる。いよいよ虫愛ずる域に入ってきたようです。
S君には絶滅危惧種ヒメチャの交配研究を託しています。母蝶の餌になるタンポポが咲いたらいよいよミッション開始です。
さて春の女神は来週まで待つことにしますか。
これを書いているのは翌日の13日ですが、朝起きていつものように芦別岳を眺めると見えません!
黄砂ですね。テレビでは何だか大ごとのように報じていますが、ほぼ毎年春先に見られますね~。
その様子をお見せして終わりにします。
2023年4月13日
おわり。