観蝶日誌
2025.7.18 更新
もう7月中旬。こどものころならば早く夏休みにならないかとワクワクするころです。
タイトルの「夏が早い」は蝶の季節がいつになく早く進んでいるということです。
完本~フィールド図鑑に各種の最早・最遅記録を載せてありますが、今年は旭川・富良野でいくつも新記録が出ています。
記録者は旭川のMさんと少しだけ私です。Mさんによるとウラジャノメが6月21日に出ました。(6月24日。従来記録をカッコで示します。)
6月末に我が家の庭にヒョウモン類がうじゃうじゃ出て来て…。
庭にキタヒョウモンたち。
Mさんからゼフが出たよ~の報告。6月27日にウスイロオナガ(6月29日)とダイセン(7月3日)がでていたとのこと。
そうこうするうちにタテハ類も発生。ヒオドシが6月28日(7月2日)、クジャク6月29日(7月3日)。これは私とMさんで富良野・旭川、同時発生のもよう。
キバネセセリは最近ずーっと記録更新し(1昨年は6月28日)ていてことしは6月29日。図鑑では(6月30札幌)
このころ例のオオイチのメスを追いかけていました。
7月に入り10日に岩見沢のSさんからスジチャが出ているぞ、採りに来ないかと連絡がありました。従来記録は(7月17日富良野)
スジチャは7月下旬の蝶だと思っていましたが・・・。やっぱり今年は早いのです。
次に私からは、鳥沼公園の昆虫教室で子供たちと見つけたゼフ2種。
オナガシジミ
このときにミドリシジミがオスメス出ていて子供たちと私もメスのAB型なども喜んで追いかけました。これも普通7月下旬でしょう。(7月15日島牧)
そんなこんなの7月13日に旭川のAM組と日高のツマジロと十勝のカラルリを狙いに出かけました。
日高のいつもの林道で、絶好のコンディションのなか待つのですが、まったく姿を見せません。
ホソバヒョウモンも疲れた姿とメスアカミドリくらい。
メスアカミドリのオス
ここをあきらめ、十勝の東ヌプカに向かいます。中腹にあるガレ場を目指します。
ご覧のような岩がゴロゴロと崩れている斜面でナキウサギの鳴き声が聞こえます。ここは6月にAさんと幼虫探しに来たのですが敗退したところ。
なんとかカラルリ君に出会うことができました。
メスは綺麗でしたが、オスはもうすれています。
カラフトルリシジミ♂
メスの産卵シーンでも撮影しようと粘りますが、午後の日差しで熱中症になりそう。蝶もたちもお休みモードのよう。
ときどきエルタ、クジャクが遊びに来るのですが、カラルリはほとんど飛ばない。飛んでもすぐにハイマツの中に隠れてしまいます。
まあ生息を確認したということでお開きに。
さて、発生の話ですが、翌日14日にMさんからアカタテハが出たとのこと。(7月22日函館)
この日は私は近所で少し探しましたが最高気温が34℃にもなりぐったり。オオヒカゲとトラフシジミの夏型が元気に飛んではいましたが。
狙いのゼフたちはお休みモード。
オオヒカゲ(ギョロメ)
ヒメジョオンにトラフ3頭。
7月17日にF林道に行ってみるともうエゾヒメシロの夏型が飛んでいます。
エゾヒメシロのオスとメス
そしてこの草むらにヘリチャとスジチャがいっしょに飛んでいました。
ヘリグロチャバネセセリメス(ギョロメ)
スジグロチャバネセセリ♂
ということで、今年の夏の蝶は早いのです。そろそろルリタテハ・キベリも出そうです。
暑さはこれからですか。夏休みは本当に休みになるかな。
おわり。
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