9月29・30日相棒と安平(ながもり)

2025.10.1 更新

相棒の辻氏の来道に合流することにしました。夏の来道の折に安平のいつものフィールドでウラナミアカが飛んでいたというので案内してもらうのが大きな目的です。

29日に厚真のキマモドポイントで合流し30日に安平に入ることにしました。

昼過ぎに厚真で合流、相棒はキマモドはさすがに姿を消したので、キマダラセセリの幼虫探しをしています。

キマダラ幼虫の少しお手伝いし、私は鳥沼公園から引き続きコチャを少し探します。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAギョロメ

越冬巣を探しますが、目の前に越冬巣を作っているコチャがいました。この巣を下の方からもう少し食い進み形を整えて落とすと思います。

上からのぞいてみます。

コチャの越冬は面白い習性です。切り落とすところから、枯葉の中で眠りにつくまでの一連の行動を見てみたいものです。

そんな偶然にはなかなか出会えるものではないでしょう。寝袋状の巣をひきづって枯葉の中に潜り込むのかな??

飼育ケースで再現できないかなあ、などと会話をしている高齢者二人です。

今日は久しぶりにテント泊をしようと思うので、暗くならないうちに安平のキャンプ場に移動することに。

綺麗なキャンプ場、受付のお姉さんにお安いところを案内してもらい久しぶりにテントを張る。

鍋をつつきながら残された人生に何を楽しもうかなど蝶談義に花を咲かせました。

夜にトイレに行くと満天の星空オリオン座の星雲もばっちり見える。朝はしっかり冷え込みました。

(最近のキャンプ場の設備には隔世の感がありました。トイレはウシュレットなんですね。)

朝食で体を温め、きちんとごみを分別処理して、今回の目的地キャンプ場の裏山にあたる雑木林に移動しました。

3日前には道に亀裂が入って通行止めになってたんだけど…。と山道に入っていきますが何とか道は復旧していました。

車を置いたスペースのミズナラ。いかにもエゾミドリがついていそうなので枝を引き下ろすと、やはりありました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAギョロメ右の股の上の方にエゾミドリの卵

さて、ここからウラナミアカのいた尾根筋まで刈り分け道を登ります。明るい疎林の林床にはササが生い茂っています。

OLYMPUS ササについた食痕を探す。

二人とも「完本」を作っていたころからこの辺は歩いています。オオチャバネの越冬巣はこの辺にあったよね。なんて話しながら歩いていくと

目の前にカマキリ君がいるじゃないですか。へえーすごいすごいとカメラを向けます。相棒は反応なし。そりゃそうか、本州人には当たり前の光景か。

何カマキリ?

なんとかオオチャを見つけピンテをつけて行きます。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAギョロメ

さて目的の林道に出ました。胆振東部地震後、通れなくなっています。道の片側が1メートルくらいずれ落ちているところもあります。

相棒は地震の直前に近くて車中泊していたそうです。やあ、富良野もブラックアウトで大変でしたよ。なんて話をしながらゼフ卵探しを始めました。

ミズイロオナガシジミ

ウラナミアカはやはりコナラでしょう。コナラはミズナラのなかにまさに点在しています。その枝を引っ張って手繰り寄せて探し始めると、まず目に飛び込んできたのはミズイロオナガ。

これもそうかな?と相棒。お互い老眼でよく見えない。デジカメTGで顕微鏡モードで拡大して確認しています。

コナラは名の通りミズナラより葉も枝も小ぶりです。その小さな冬芽にダイセンシジミが覆いつくすようについています。

ダイセンシジミ卵

ウラナミアカは当年枝の分岐点あたりだよね、と確認しながら探し出すと見つかりました。TGでアップにして確信。

ウラナミアカシジミ卵

やっぱりアカシジミの仲間だね。ゴミのような毛のようなものがくっついているね。

分岐でもなく当年枝についているね。と相棒。

ウラナミアカシジミ(コナラ)

低いところの卵には一応ピンテをつけておきます。2齢のころかな、ギョーザのような巣ができるのが楽しみです。

まずは目的達成です。ウラナミアカを探したのですがコナラにもエゾミドリやダイセンシジミが目につきます。

ミズナラはあまり探さなかったのですがゼフたちはミズナラとコナラをどんな割合で利用しているのか、ちょっと面白いかも。

落葉してからしっかりデータをとってみるのもいいテーマに感じました。

放置された林道にススキが侵入していて、何かついていないかと探すとキマダラセセリの巣が何個かありました。これもピンテをつけておきます。

ササ食い幼虫もオオチャバネの他、何が利用しているのかな?ヤマキマとサトキマのすみわけとか面白そうだよね。

なんて話しながら気持ちのいい蝶探しを楽しみました。

ちなみにこの写真はどちらかの食痕と卵のあとです。

Neope sp.

さてお腹がすいてきたので車を置いた地点で昼食をとることに。またまた辻氏の炊事セットの登場です。

昨夜からの残り物で、煮込みうどんを作りました。満足満足。片づけをしているとキタキツネがひょこひょこ歩いてきました。

石碑の土台にマーキング?こっちを何だか気にしています。

キタキツネ君登場

その後はこちらを気にせず日当たりのよい場所でドッコラショと座り込んで体を足で書いたり足をなめたりくつろいでいます。

気持ちいい日だよね。とお互い確認して退散することになりました。

(おわり)