5月15日:ヒメチャマダラセセリのアポイ岳にて

2021.5.17 更新

ヒメチャマダラセセリの保護活動のために仲間とアポイ岳に行ってきました。

チョウ類保全協会の中村さん、続いてW御大が現地入りしてすでに3週間。

ヒメチャの絶滅を救うプロジェクトがクラウドファンディングの支援を受けて始まっています。

当日は朝から雲一つない好天。はやる気持ちを押さえながらメインの生息地「馬の背」へ。

写真の左端は相棒の辻、他は支援のメンバーです。

ここは吸水に集まる湿った地面もあり、食草のキンロバイも吸蜜するアポイアズマギグもたくさんあり、ヒメチャの理想的な生息地です。奇麗なオスが吸水していました。

昨年、生息地を狭めているハイマツを伐採した試験地に行ってみます。

ここにもヒメチャは飛んでいました。昨年の幼虫袋掛け作戦が功を奏したようで個体数は多いようです。よかった、よかった。

今回の保全活動の作業は、麓の支援センターで採卵した卵を現地に戻す作業。みんなで作業に取り掛かりました。

100以上の卵を食草にくくりつける作業は慎重すすめられます。作業のかたわら飛んでくる個体に目をとられます。

これは奇麗なメスです。アポイアズマギクで吸蜜しています。体に毛がふさふさついています。大きな目もかわいいです。

別のメスが飛んできました。地面すれすれを小刻みに飛び回り食草を探しています。ハイマツ伐採試験地では高く伸びてしまったキンロバイも根際まで剪定しています。

そこから新しい葉が伸びてきています。ヒメチャのメスは砂礫のうえ地面すれすれに伸びている葉を選んで産卵します。

写真はそのような、剪定によって作り出された好適な環境の葉に産卵しています。ハイマツ伐採によって新しい生息地が拡大したということです。

お昼をとりネット掛けも終了。CFでは目標額を超える支援をいただきました。これからもさまざまな作業や研究実験が続きます。

やり遂げた感とこれからも頑張るぞという気持ちいっぱいに下山しました。