観蝶日誌
2021.6.21 更新
オナガアゲハの卵・幼虫を探しに麓郷街道に行ってみました。
いつもみつける暗い山の斜面の食樹ツルシキミ。きれいな新葉が展開しています。
黒い頭が透けて見えます。
オナガアゲハはちょっと思い入れのある蝶です。
1985年の昔話です。兄と私と相棒辻君とで道新の図鑑北海道の蝶」を作っていたころの話です。
オナガアゲハの食草は未知でした。私たちのバイブル「原色日本蝶類生態図鑑」にも
「本種の北海道における食樹はサンショウとキハダが推定されているが、現在まで確認されてない。」
とあり、幼生期の生態写真はむりだなあと思っていました。ところが、3人で渡島半島を転戦していたときに熊の雰囲気ぷんぷんの上ノ国の山中で、私の目に斜面にある低木にまとわりつくメスが目に入り、崖をのぼってついに卵を見つけました。食樹はツルシキミでした。
その日はオオゴマシジミの卵や幼虫もみつけ、山の中で祝宴を上げたものでした。
さて、探すのが今でも難しいこの卵。マークを付け成長を見守ることにしました。