2021/10/5秋の幼虫たち(ながもり)

2021.10.5 更新

10月に入り大雪山から初雪の便りが入り始め、庭の周辺で雪虫が飛び始めいよいよ長い冬が始まるのかなあ

という季節です。そんな中で庭の周辺で冬が来る前に頑張っている蝶の幼虫たちを少し紹介します。

まずは前回でも紹介したミヤマカラスアゲハの「ミヤマ君」です。毎日写真を撮って追いかけていたのですが、行方不明になりました。

この写真は前に止まっていた葉から2mほどうろうろ移動して新しい台座を作る途中の写真です。

移動先の葉に台座を作っています。

台座ができたので頭を少しもたげたポーズで静止しました。(以上9月29日)

このあと驟雨があり、9月30日から行方不明になりました。まだ蛹化するまで太っていなかったと思うのですが…。行方不明の原因は謎です。

 

家の周りで見られたのはコキマダラセセリの巣です。庭に植えたススキと勝手に生えているクサヨシについています。

時々顔を出して葉を食べています。コキマダラセセリの越冬は意外とわからないことが多く、雪解け後に見つけるのは非常に難しく、

ねらって見つかるのではなく偶然何か別の探索で、枯葉の中とかいろんなところから見つかります。

ミヤマ君のかわりに今度はこの子たちを少し追いかけてみようと思います。

巣から出て摂食中のコキマダラセセリ(9月25日)

その他としては家の前の道端に生えているハルザキヤマガラシのピエリスを紹介します。

オオモンシロチョウの終齢幼虫(9月28日)

これはピエリスの仲間では新参者のオオモンシロチョウの終齢です。

オオモンシロについては「北海道の蝶の」共同執筆者の芝田さんから、オオモンシロの成虫の新鮮な写真をスタジオで撮りたいので蛹が欲しい、

とリクエストが来ていていました。「了解、まかせて」と請け負ったのですが、今年はなかなか見つからない。

教育大旭川にいるらしいとのことで学生にも声をかけて、なんとかメスを探し何とか採卵するところまでたどり着いたのがつい最近。

やれやれと思っていたのですが、なんと家の前に終齢がいたのでした。玄関に捕虫網を立てかけ毎日シロチョウを見回っていたのですが、

このオオモンシロいつの間にか来て産んでいったのですね~。

この写真は隣の住人が草刈りをし始めたのでその前にちょっと見ていて見つけたものです。あぶないあぶない。

草刈り前のハルザキヤマガラシにはモンシロもついていました。比較すると全然姿が違いますね~。モンシロは「青虫」ですが

オオモンシロは「毒虫」ですね。

ハルザキヤマガラシを食うモンシロチョウ終齢(9月28日)

最後に今日見つけたのですが、ニセアカシアについていたコミスジです。

我が家周辺は外来種ニセアカシアが跋扈していて町内会の名前もしぶしぶアカシア町内会と命名しました。

花の香りはいいのですがものすごい繁殖力で空き地にどんどん進出してしまいます。

困ったものと思っているのですが、これにコミスジは良かれと思っているようで卵を産み付けます。

若齢時には気づかなかったのですが、今日終齢を発見しました。

ニセアカシアのコミスジ終齢(10月4日)

こいつは落葉と共に雪の下で越冬して翌春蛹化します。枯葉に擬態しているのでしょうが実に妙な姿です。

ここまで育ったら蛹になって冬越しすればと思うのですが…。

朝のゴミ捨ての時に発見したのですが、その向かいの家のモミジにミスジチョウの巣の跡を3つ見つけました。幼虫は脱落していたのですが、来ているのだなあ。

毎日「虎視眈々」と見つめているのですが、すきを狙っていろんな蝶が来ているのだなあと改めて思った次第。

以上。