2月の富良野、青天の冷え込みきりり。

2022.2.11 更新

朝窓を開けると芦別岳が輝いています。かなり冷え込んだな。

とテレビの情報ボタンで調べると-23℃。立春を過ぎたのですが、富良野はこんなものです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA2月11日

2022年に入って、ゼフ卵探しも休眠していましたが、ちょっと頑張って動いてみることに。

9時家を出る。まだ-20℃。長靴にホッカイロを入れて、スノーシューを履きます。

積雪は80㎝くらいか。これを履けばどこでも行けます。

今日はナマコ山に続く低山地。富良野演劇工場周辺。

ねらいは、昨年ここでウスイロオナガの写真が撮れたので、そいつの卵をと思ったのでした。

ミズナラを見ていくと、エゾミドリ、ジョウザンミドリなどが見つかるがウスイロは見つからない。

ジョウザンミドリ(ギョロメレンズ)

枝に樹霜がついていて美しい。

落葉樹林をすすんでいくと突然のように演劇工場が見えてきました。

(こんなところに建てないで街中に建てればいいべや、と当時は仲間と反発していたのですが、K先生のご希望なのか

ムモンアカの発生木も切られて演劇専門のホールができてしまった。(ブツブツ))

そんな建物のわきのイタヤカエデの枝にミスジチョウの越冬幼虫がついていました。巣を手で寄せてと思ったら枝がぽきっと折れてしまいました。

ミスジチョウの越冬幼虫。バックに演劇工場

横から見てみるとこんな感じ、見事な擬態です。

しかし何よりすごいのは、この極寒の中で枯葉に少し隠れているとはいえむき出しの体でよく凍死しないのかということです。

幼虫の耐凍性ではエゾシロチョウの研究が有名ですが、彼らは小さな体を枯葉の中で糸で作った小さな部屋に体を寄せあわせてしのいでいます。

このミスジチョウとコムラサキはむき出しです。体の表面には枝についた先ほどの霜さえついてしまうほどです。

このタテハチョウたちはそんなに北方系でもないと思うのに不思議な感じがします。

さて、雪の中を歩き回るといろんな動物の足跡があります。(わたしというニンゲンは妙な足跡を残していますが)

これはエゾクロテンだと思います。ほかにはキタキツネ、エゾリスなど。

送電線の下に出ると十勝岳連峰が目の前に広がります。

左側に旭岳、中央奥にトムラウシ、一番高く見えるのが富良野岳。右に伸びた枝はオニグルミ。双眼鏡で見ると山裾に我が家が見える。

若いオニグルミがたくさん伸びてきているので、オナガシジミがついているでしょう。

オニグルミについているオナガシジミの卵

観察会でオニグルミの葉の落ちた跡は何に見えると聞くと、猿という人と羊という人が半々です。

さて何にみえますか。

そうこうしているうちにお昼のサイレンが下界から鳴り響きます。

鼻水も凍っているみたいなので、退却することに。

きりりとひきしまった青天の中、スノーシューで歩き回り、いい運動になりました。